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日々思うこととか、アニメの感想とか かなり気まぐれです ネタバレ要注意!
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撃たれまい


意外に、二話時間かかるかも…
もうちょっとなんだけれど、そこが難しい

まぁ、どうせ考えたってろくなトリック思いつくわけないんですが


今日、風強かった
だんだん冬らしくなってきました
------

「何を言い出すかと思ったら…
 そういうからかいは良くないな」
「からかい…ですか」
「…いいだろう、話は聞こう」
羽野先生も俺に向き合った

「解けたんです、神出鬼没のバイクの謎が
 簡単なことだったんですよ
 バイクは犯行時以外には外を動いていなかった」
「と、言うと?」
「トラックの中に入っていたんです
 思い出したんですよ、俺
 毎回同じようなトラックが通っていた事を」
「ふ~ん、つまり
 バイクは犯行時以外はトラックの中だったと言いたいんだね」
「そうです」
「それは名推理だ 是非とも警察に助言してやってくれ」だけど

俺はゴクリと唾を飲み込んだ
「それと俺が犯人の一味だという事とは関係ないよな」
「俺が犯人の顔を見た事はご存知ですよね」
「あぁ、そんな話をしていたな」
「その話、ここ以外ではしていないんです
 そして、その話の翌日には犯人はヘルメットをしていた」
「偶然にしては出来すぎている、と」
「はい」

窓の外には夕暮れが広がっていた
どこからか桜の花びらが一枚、部屋の中に入ってきた

「それと、言いましたよね俺、犯人の顔を見ているんです」
「……」
「どこかで見た事あると思ったら、先生に似ていたんですよ」

それで…

そう続けようとした時、羽野先生は徐に立ち上がった
何か手の中で光ったような気がした
「見事だ」
先生の手が弧を描く
その軌道から俺は飛び退くだけで精いっぱいだった

「どうしてこんな事を…」
「こんなこと君に言ってもわからないだろうね
 最近の中学生は堕落している
 藤崎と言えば、有名な名門校のはずだ
 自分で言うのも何だが、私も藤崎の出身でね
 当時はもっと規律の正しい良い学校だった」
「先生…」
「だが、最近の子はどうだ
 サボリ目的で平然と授業を抜け出しここへ来る
 保健室は本当に気分の悪い人、怪我した人が活用する場所なんだ
 サボリのたまり場ではない」
羽野先生は段々と声を荒げる
正直、こんな羽野先生を見るのは初めてだ

「生徒を襲えば、保護者が来る
 保護者がいるのなら、大抵の子は大人しくなるものだ」
「でも、人殺しまでしなくてもよかったんではないですか?」
「山野さんか? あれは事故だよ」
「事故ってそんな言葉で片づけていい事では…」
「そして、君も事故だ」
「え…?」
「学校と言う所は便利なとこだよ
 なんでも事故として解決できる
 君は無謀だったんだよ、そんな殺人犯の処へたった一人で来るのだから」

先生の持つハサミが俺に向かってくる
あとちょっとで届く…そんな瞬間に保健室のドアが勢いよく開いた
「久遠君!!」

立花さんが飛び出してくる
後ろには天地先生がレコーダーを持っていた

「生憎、一人ではないんですよ」
「君は……」

アニメでは見た事のあるシーン
ソレを完遂した俺には思わず笑みがこぼれた





翌日、この事件は大きく報道されることとなった
どのチャンネルに変えてもこの藤崎の連続ひき逃げ事件の事ばかり

登校中も取材班から質問攻めにされるものの、
まさか俺が犯人を追いつめましたなんて言えるわけない

厳密にはあの後、天地先生の諭しもあり
羽野先生はひき逃げ犯の兄弟と共に自首をした

時報が鳴る

先生が教室に入ってくる

「皆、いきなりの事で戸惑っているかも知れないが、
 無理はせず、だが、気を引き締めて勉学に励むように」

そう言って天地先生はホームルームを始めた
------
一話完結
この程度のものしか作れません(泣)
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なんか、ゴースとゴーストみたいな組み合わせになりました
ユタラ、出番です(笑)


第二話、大体の構想とトリックはできてきました
このシリーズ、「赤い墓」とかどうでしょう
う~ん、そこまで大層なものでもないかな…?
もうちょっと考えようそうしよう

漫画の本編は「水の墓標を刻んで」っていう
サブタイトルを考えています
外伝は「ダンシングベリー」って読みます、アレ

ただ、カイル達の小文のサブタイトルは全く思い浮かばない
なんかいい案あったら教えてやってください(笑)


これでしばらく、本編の更新止まるな…

------

結局、残りの授業の時間を保健室で過ごすこととなった
海寺が俺のカバンを持ってきた
「おーい、大丈夫かーー」久遠ーー
「大丈夫ですか?」
立花さんの赤っぽい髪と茶色い眼がひょっこりと見えた
「今日も一緒に帰りませんか?」



両親が共に来れない俺と立花さんに天地先生が付き添うこととなった
まさか俺の微かな思いがかなうとも知らずに
しかし、願いは叶わなかった

俺たちは校門を出ようとしたその時、再び聞こえる悲鳴
天地先生が俺たちをかばう

「待ちやがれ!!」
「キャアアア」

バイクを数人の親が追う
しかし追いつけるはずもなく

事件のせいで部活が中止されていただけに
帰宅途中の生徒が多い時間だった

その中で起きた事件
タイミングを狙ったとしか思えないくらいだった


「ヘルメット…!!」
昨日はヘルメットなんてしていなかったはず
天地先生はバイクの行った方に走って行ったが、
少ししたら戻ってきた
「ナンバープレートが付いていなかった」
「昨日と同じ、白いバイク…でしたね」
「あぁ」2人とも無事か?

校門前の道路は騒然としつつも、冷静だった
どこからか救急車の音が聞こえ始めた

車、トラック、車、車、トラック
淡々と眼の前を通り過ぎて行った



昨日と同じ事件同じ道、同じ3人
唯一違うのは交差点でバイクが暴走してこなかったくらいだろう

「おかしいと思いませんか?」
「何がだ?」久遠
「あんなに目撃者がいるのに、どうして犯人が捕まらないのですか?」
「目撃証言だけでは難しいのだろう」ひき逃げなんてそんなものだ

「いいトコ付くな」
交差点を曲がったくらいに、堀田刑事がいた
「そこなんだよ、問題は
 あれだけ目立つ事をしておきながら、まったくもって見つからない」
「そういう事、外部に話していいんですか?」
天地先生が嫌な顔をする
「いやはや、構わないさ」
はっはっはっ、と笑う堀田刑事の横で糸川刑事は軽く頭を下げた


「他の生徒も…ですか?」
意外だった
てっきり俺たちだけだと思っていたのだが、そうでもなかったらしい
そんな話は一切聞いていなかった
「そうだ、君たち以外にもひかれかかった生徒が数人いてな
 生徒を襲った経路は時間と共にわかっている」
ただ、その前後…奴らが何処から現れて何処に消えたのかがよくわかっていない
堀田刑事はメモを見ながらポリポリと頭をかく
「この際だから言っておくが…」
天地先生が少し暗い顔をして言葉を続けた
「犯人は学校の関係者ではないかと思われる」
「え?」
立花さんと俺の声が重なった
「生徒の下校時間に合わせたり、通学路を狙ったり」
山野さんも下校途中だったしな

「偶然にしてはできすぎてる」そういう事ですね
「怖い…」
立花さんのポソリと言った一言に
堀田刑事は悪い、と付け加えた
「でも、お陰で段々と犯人を追いつめている…そんな気がするんだ」
「そういえば…」
ふと思った
「どうした?」
「いえ、なんでもないです」
何かあったらすぐに言ってくれ、そう堀田刑事は続けた


翌日もまた淡々と過ぎて行った
ざわつく教室
授業が終わり、皆が下校する時間だ
事件のせいで保護者同伴の登下校となった今、部活動も中止されている

すでに校門近くには保護者の姿がたくさん見え、
いつものように迎えのない俺と立花さんは天地先生と帰ることとなった

「なぁ、久遠、そこのシャーペン取ってくれ」
「どこ?」
「そこそこ」
海寺の指差す先を見てみるもペンなどない

そこに皇が手を伸ばす「これか?」
「そうそう、ソレソレ」
皇が手を伸ばしたのは海寺の筆箱

「中に入ってるって言ってくれよ」
「悪ぃ悪ぃ」
海寺は皇からペンを受け取ると学級日誌を書き始めた

「中に入っているのによくわかったな皇」
「まぁ、カンだ」
フとした笑いが浮かぶ
まったく、筆箱の中に入っているペンなど
指差されてもわかるわけがない
「え……」
「どうした?久遠?」
海寺が顔をのぞかせた


「久遠、帰るぞ~」
「帰りましょう、久遠君」
「先生、立花さん…」
気付いてしまった
いや、どうして今まで思いつかなかったのだろう

「すみません、俺…」
ちょっと寄るところがあるんですけれど





「こんな時間に何かあったか?もう下校時間だろ?」
「羽野先生…」
「どうかしたのかい?」気分が悪くなったとか?

保健室の椅子に座る羽野先生に
俺は正面から向き合った

まぁ座ってくれ、そう羽野先生は進めた

「単刀直入にいっていいですか?」
「何がだい?」
「先生、ですよね」
「何が?」

俺は深呼吸をした
こういうのアニメでは見たことがあるけれど
実際にやるのは結構疲れそうだ

「あのバイクの暴走事件、先生は犯人の一味ですよね」
------
犯人解明
 

ヤオ/インとか日本史とか
替え歌の方ばかり聞きすぎて本家にものすごい違和感

特にヤオ/インなんて藤崎ストーリー書くときに
完全な専用BGMだからな…


推理物の人の名前って結構めんどいね
よく毎回毎回考えられるものだ

------

眼の前の交差点をバイクが猛スピードで横切る
よく見えなくてもわかった
その白さと赤さ
さっきのバイクに間違いはなかった

俺は思わず走っていた
立花さんも後からついてくる

「久遠、無事か」
「…何してんだ?」
「怪我はないようだな」よかったよかった

天地先生のズボンに血が滲み始める
そんなことは気にせず、久遠 怜(くおん れい)は頭をかいていた

ふと天地先生の足に気付くと彼はぼそりと言った
「怪我したのか?」
「このくらい何ともないさ」
「だろうな 勝手に飛び出してきて勝手に転んで
 俺のせいにされたら困るもんな」
怜は天地先生を見下しながら、ツンと言い放った
「お前、助けてもらったのにその言葉かよ」
思わず口にした本音
「助けてくれなんて言ってねぇし、あのくらい避けれたさ」
俺と同じ名字を持つ少年・怜が俺たちを一瞥する
「とにかく、このことは刑事に話すからな」
あんな態度取られてイラつかないのだろうか?
天地先生は諭すように話すと、怜はあぁ、と頷いた



家に帰ってメモ帳を出し、今日見た殺人鬼の顔を描いてみるものの
どうやったらうまく書けるのだろうか? 全然だめだった
どこかで会った事があるような気もするのだが、
よくわからない
まったくもってドラマのようにはいかない

平然と人を傷つけるような奴を
捕まえられるかもしれない
そんなチャンスを、俺は、逃してしまったというのに

あの後、再び堀田刑事と糸川刑事に会う羽目になった俺たちは
そのままパトカーに乗せてもらい帰った

今日二度も暴走バイクを見た
天地先生はあのまま自ら歩くと言って病院へ行った
流石は体育教師だけあって体力は半端ない
俺は足の震えが止まらなかった

立花さんは大丈夫だろうか?
いや、大丈夫だろう
何故か彼女は冷静に見えた
あんな事故を目撃しても、冷静に、……



冷静すぎないだろうか?

俺たちが轢かれる可能性は十分にあったのに
そう、殺されていたかもしれないのに







翌日、怜が轢かれかけた事は伏せられたものの、
第二の…いや第三の事故が起きかけたことは知らされた
そもそも怜は学校に来てはいなかったし、
言ったところで誰も詳細なんて聞きにいかないだろう

保護者同伴での登下校が指示され、
出来ない場合は教師がつくこととなった

もう、誰がみてもわかる


……俺たち藤崎中学生は何者かに狙われている




俺は保健室に呼ばれた
保健室には緊急のけが人や病人などはいなかったらしく
そこにいた数人が、教室に戻された


「昨日は眠れたか?」
「はい…いえ、ちょっと」寝付けなかった
「まぁ、そうだろうね」あんなことがあったのだから
羽野先生がカルテのようなものに何か書き込んでいる
「食欲はどうだった?」
「いつもよりちょっと少ない気がしました」
「う~ん、まぁこういうのはゆっくりまったりしていくのが一番だからね」
「ゆっくりまったり…ですか?」
開け放った窓からの風がカーテンを揺らしていた
ふと時計を見ると、もうすぐ放課が終わる時間だ
羽野先生もそれに気付いたのだろう
ペンを置き、俺の方をしっかりと向いた
「何か…急に事故の事を思い出すとか震えが止まらないとか
 ちょっとでもいつもと違う感じになったらいつでもおいで」
「わかりました」

欠席している怜が轢かれかけたなんてことは一切広がらず
代わりに俺と立花さんが事故を見たってことが広がってしまったらしい
その日の放課は保健室に行った以外は、級友たちに囲まれることとなった

「で、どうだったんだよ」
「犯人見たのか?」
「誰か轢かれたのか?」
矢継ぎ早に来る質問

チャイムが鳴るたびに俺と立花さんは顔を見合わせ苦笑した




もう一度、犯人に会いたい

そんな思いが次第に募ってきた
あの時、俺がしっかりしていれば、重要な証拠を手にすることができたのに
もう一度会って、その顔をしっかりと脳裏に焼き付けたい

「あ」

カラン
筆が落ちる

それを拾うは、細い女性の腕…美術の山崎(やまざき)先生だった
「久遠君?大丈夫?」
山崎先生にも事件の話は伝わっているのだろう
ボソリと心配そうな声が聞こえた
「大丈夫です」ありがとうございます


赤赤赤
白白白

昨日のバイクの事ばかりが思い浮かぶ
写生のはずがホラーの絵を描いている気分になる
この木が赤くて、空の白はバイクの白
気が滅入ってくる

俺は山崎先生に一言言って、保健室に行くことにした



シンとした下駄箱、廊下
静寂だけが響き渡る

「そこ、こんな時間に何してる?」

上から男性の声がした
「今は、授業中だ」
カツカツと階段を下りる音がする
「ちょっと保健室に…」
「クラスと名前を言え」
「2-Aの久遠です」
「久遠?」
考え込みつつもマジマジと俺を見る数学の小池(こいけ)先生
やはり、気分が悪いくらいで保健室は駄目だったか、と諦めた

小池先生は数学の先生であると同時に生徒指導の先生でもある
先生が厳しい事は有名で、皆数学の授業だけは一切の私語がない

こうやって授業のない時間に校舎を回っているのも
そういう理由らしい

サボリなんて見つかったら、指導室で叱られるのは逃れられない
尤も俺はサボる気などこれっぽっちもないのだが


時を動かしたのは意外な一言だった
「あぁ、事故にあった生徒か」まぁ、いいだろう
渋々と言った感じに、小池先生は去って行った

別に悪い事はしていないのに安堵する俺
どうもああいう先生は苦手だ

保健室に入ると、そこには数人の生徒がいた
------
う~ん、全然雰囲気すら出ねぇ…
無効を無双にしちゃいかん
強くなってしまうではないか

いえ、英語の訳です
発表が控えてるんで、さっさと訳しきっちゃいたいんですが

打ち間違いが多くて話にならん(笑)

------
「・・・起きたか?」
「皇・・・?」
眼の前には白い天井が広がっていた

「大丈夫ですか?久遠君」
立花さんの心配そうな顔が見えた
その横には皇

「久遠君が倒れてしまったので、運んでもらったのです」
「ここは保健室だ」先生を呼んでくる

皇の声にふと天井を見る
その天井は白かった

保健室の羽野(はの)先生が入ってきた
まだ若さを持っている優しそうな先生
淡々と事務的に質問がされる中で、俺は段々と正気に戻ってきた気がした


「まだ、お待ちください」
「構わない」意識が戻ったのだろう?

扉の外が何やら騒がしい
ガラッと大きな音がした

「久遠浩介君・・・だな」
そこには20~30代位のスーツを着た男性と
それにちょっと年上なくらいの男性がいた








「本当に覚えていないんです」ほんの一瞬で
「顔を見たのにか…
 残念だ」君を殺そうとした奴なのに?

そんなこと言われても一瞬ではわかるわけがない
「20才位の…若い人だってことしかわかりません」
ただ何処かで会ったことのあるような…そんな言葉が
心の中で響いた

堀田(ほった)と名乗る刑事のため息が聞こえた

「そこの…立花さんはどうだ?」
「私は…見てないです」
「バイクは見たんだな」
「はい 白いバイクと言うことは見ました」

堀田刑事のメモを取る手が止まる
今度はもう一人の、糸川(いとかわ)刑事が小さくため息をついた
「さっきも聞いたが」皇君は…
「何も見てません 悲鳴が聞こえたくらいで」

「そうか…
 まぁ、いい あとは現場の証拠だな」
再び、ガラッと扉が開く音が聞こえた

「おい刑事さん!!」
「ん?」
「ん?じゃないですよ、ん?じゃ
 ここは学校で彼らは学生だ
 彼らの事も考えてみてくれ」
「任意の事情聴取だが?」
「ひとまずお引き取りください」
「まぁいいだろう」戻ろう糸川

はい、と糸川刑事
2人は静かに保健室を出て行った

天地先生の敬語は正直似合わなかったが、
それでも俺たちを思い解放してくれたことは嬉しかった





結局あれからさっさと引き上げた堀田刑事とは対照的に
天地先生が俺たちをマンションまで送ってくれることになった
ちなみに皇は家から迎えが来るそうだ
流石にお金持ちの優等生は違う

「しかしよく無事だったな
 うん、無事でよかった」かすり傷一つ負ってないんだからな
「あの…轢かれた子はどうなったのですか?」
「まだわからんな 大事でないことを祈ろう」

目の前の赤信号
トラックや車が前をよぎる
交通ルールなんてものがあるのに
どうして交通事故は減らないのか

…破る奴がいるからな
だったら、そもそもそんな奴に免許なんて渡さなければいいのに


交差点を越え、細い道に入る
マンションの頭が見え始めた



ギュルルルルルル

どこかで聞いたような音が聞こえる
何処で聞いたっけ?
そうだ ついさっき悲鳴の前に聞こえた音だ…

俺が我に返るより速く、天地先生は駈け出していた



「久遠!!」
------
う~ん、中途半端にわけるより、まとめた方がいいのかな?
何かミステリーを書いてみたくなった

が、元々頭の悪い私がそんなもの書けるわけもなく
なんかそれっぽい感じすら漂わないそんなものになってしまいました

う~ん、青山さん(コナン)や山村さん(赤い霊柩車)みたいな
あぁいう感じのを書いてみたかったんだけどな……

まぁ、毎回推理はそもそもできないし
いつも驚かされるばかりで到底辿りつける領域ではないんですが



ちなみに、夜一、楓藍、依炉波の
横文字組とは無縁そうな日本人組は
本来こちらの登場人物の予定でした

夜一、楓藍はともかく依炉波とかこっちでも出番あるかな…?
ま、気分次第でトリックが思いついたら気ままに書く感じで

その前に緑色の砂終わらせないといけないんだけどね…

一応一話は最後まで書きあげてるので
適当に上げていきます

うん、この世界の真実は一つ
夜一は俺の嫁

------
時々、夢に見るあの光景


黒々と燃え上がる家
爛々と頭に響くサイレン

そして、その悲痛な声は
状況なんて判らなくても、聞く人に悲しみを刻み込む

「なんでだよ!! どうしてだよ!!」
「落ち着け、~~君!!」
「崩れるぞ、離れよう!!」


「…よ、返せよ…」

空気の流れが速くなる
頬に風を感じる度、黒煙の龍は大きくなった気がした





  返せよ、ヤイチーーーーっっ!!!





ひゃあああぁあああぁっはははははははっはははははははっ
あっはははははははっははははっはははは









少し賑やかな教室
皆の声は不協和音ながらも、不快感はなく

ただ、いつもとは違う何かがそこにはあった


教科書を読んでいたり、携帯を触っていたり、
そして俺のように、友人と話していたり

「でさ、そこでまさかのロングシュート
 観客も欺くすごいフェイント」
拳を握りしめ、熱く語る海寺(みてら)
「甘い甘い、見るべきはそこじゃない」
「あぁ?」
「あのシュートの時、高野はちゃんと下で構えてたんだぜ」
「外した時のためか?」
「そう!! 流石皇(すめらぎ)!!」
前の席から振り返る形で聞いていた皇は、フッと笑みを浮かべる
海寺は、お前何で部活しないんだよ、と皇を小突いた

時報がなる
慣れ親しんだチャイムの音が響き渡る
「ホームルーム始めるぞ」
「はーい」
何故か、何かを始めるぞ、と言われると皆ではーい、と返事をする習慣の付いたクラスに
担任の天地(てんち)が姿を現す
その表情が妙に暗い事に数人が気付いた

「今日…なんだがなぁ…嬉しい知らせと悲しい知らせがある
 もう知ってる人もいるかも知れんが、山野さんが昨日交通事故で亡くなった
 9時から体育館で臨時の全校集会が開かれる
 よって今日のホームルームは連絡のみで行う 一時間目は自習だ」
淡々と事実を語る天地先生
多少のざわつきはあれど、その言葉を区切る者はいなかった
突然の級友の死
どうして中学生なのに級友を亡くさないといけないのか
否、子供すぎてその真の意味は理解できていないのかもしれない

「そしてもう一つ、嬉しい知らせだ」さぁ、入ってくれ

天地先生が扉を見ると、自然にクラスの視線も扉に向かう
そこには赤毛の女の子が立っていた

厳密にいえば赤かかった茶髪
膝を隠すか隠さないかの長さでスカートがチラチラしていた

「転校生の立花 藍(たちばな あい)さんだ」
彼女がぺこりとお辞儀をする
「立花さんは、両親の仕事の都合でX県XX中学から転校してきた・・・」
先生の言葉よりも、俺・久遠浩介(くおん こうすけ)は
彼女の赤とも茶とも言い難い眼に見入っていた
まるで、何かの運命を感じるような雰囲気
長らく見すぎていたのか隣の海寺が、お前の好みかよ、と小突いてきた

「じゃあ、席は、久遠お前の隣だ」
「え!?・・・あ、はい」
唐突すぎる言葉に呆然とする俺
確かに俺の席は一番後ろで、隣は空いている
何故かいつもは空間の場所に机と椅子が用意されていて変な感じはしていたが

「立花さん、久遠はアレで結構優しい奴だ
 なにかわからん事があったらなんでも聞くといい」
「わかりました」

立花さんが一歩ずつ近づいてくる
数人の男子がニヤけて俺の方を振り返っている
転校生をパスされた俺は、どうも、と一言出すのがやっとだった

「よろしくお願いします」
「よろしく」





何度か訪れた放課
その度に騒がしくなる隣の席

どうやら立花さんは大人しいキャラらしい
早速新しいクラスメートに囲まれた彼女が
えと・・・その・・・と間誤付くのが聞こえる

確かに、好きな男子のタイプなんて聞かれたら
誰だって間誤付くものだろう

授業開始の合図とともに彼女が安堵するのが聞こえた

淡々と進む時間
教鞭を振るう教師たちはことごとく、交通ルールを守るように言った
山野さんは結構しっかりしたキャラだったはず
そんな彼女が交通ルールさえ守れないとは思えない
ちょっとしたイラつきを感じながら俺はノートを取っていた




「立花さんってどこに住んでるの?」
「えと・・・菜野橋マンションの6階です」
「菜野橋マンション? って・・・」

「おいおい」
海寺が俺に笑いかける
「たしか久遠も菜野橋だったよね?」
数人の女子の視線を独り占めした俺は正直もう帰りたかった

「だったらさ、一緒に帰ったら?」
「セクハラされたらすぐに言ってよ?」代わりに殴り倒してあげるから

「あ、あの・・・一緒に帰りませんか?」
実は私、未だ道をしっかり覚えていなくて・・・

「はいはい」セクハラなんてするかよ
渋い顔を思いっきりさらした俺に
立花さんはポッと笑みを浮かべた







校門を2人で通る
学校の事や立花さんの家の事情が話題だった
どうやら両親とは離れていて、お手伝いさんと二人で過ごしているらしい

「・・・あ」
「どうした?」

彼女の視線をたどってみると、見かけない男たちが学校に入って行くところだった
何やら険しい顔に、教師らしくないスーツのような服装

「知り合い?」
「・・・警察です」
「え?」

彼女の凛とした言い方に一瞬驚く俺
男たちを追う立花さんを、俺は追おうとした



「キャアアアアアアアァァァァァァァ」


後ろから聞こえる女子の悲鳴
グシャァと嫌な音が聞こえた

数秒後にうめき声が続く

振り返った瞬間眼の前に見えたのは


 白いバイク

 後ろの座席

 笑顔の男の面


それはまさに 風の如く




俺は風圧で飛ばされたのだが
飛ばされなければバイクに轢かれていたのかもしれない

高鳴る俺の心臓
息をするのが苦しかった

「大丈夫ですか?」
俺は返事をすることさえ出来ない

かすかに聞こえる立花さんの声は遠ざかっていった
------
う~ん、中々上手くいかない
何か傍ら痛いとこあったら、ガスガス突っ込んでやってください(笑)
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