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日々思うこととか、アニメの感想とか かなり気まぐれです ネタバレ要注意!
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ヤオ/インとか日本史とか
替え歌の方ばかり聞きすぎて本家にものすごい違和感

特にヤオ/インなんて藤崎ストーリー書くときに
完全な専用BGMだからな…


推理物の人の名前って結構めんどいね
よく毎回毎回考えられるものだ

------

眼の前の交差点をバイクが猛スピードで横切る
よく見えなくてもわかった
その白さと赤さ
さっきのバイクに間違いはなかった

俺は思わず走っていた
立花さんも後からついてくる

「久遠、無事か」
「…何してんだ?」
「怪我はないようだな」よかったよかった

天地先生のズボンに血が滲み始める
そんなことは気にせず、久遠 怜(くおん れい)は頭をかいていた

ふと天地先生の足に気付くと彼はぼそりと言った
「怪我したのか?」
「このくらい何ともないさ」
「だろうな 勝手に飛び出してきて勝手に転んで
 俺のせいにされたら困るもんな」
怜は天地先生を見下しながら、ツンと言い放った
「お前、助けてもらったのにその言葉かよ」
思わず口にした本音
「助けてくれなんて言ってねぇし、あのくらい避けれたさ」
俺と同じ名字を持つ少年・怜が俺たちを一瞥する
「とにかく、このことは刑事に話すからな」
あんな態度取られてイラつかないのだろうか?
天地先生は諭すように話すと、怜はあぁ、と頷いた



家に帰ってメモ帳を出し、今日見た殺人鬼の顔を描いてみるものの
どうやったらうまく書けるのだろうか? 全然だめだった
どこかで会った事があるような気もするのだが、
よくわからない
まったくもってドラマのようにはいかない

平然と人を傷つけるような奴を
捕まえられるかもしれない
そんなチャンスを、俺は、逃してしまったというのに

あの後、再び堀田刑事と糸川刑事に会う羽目になった俺たちは
そのままパトカーに乗せてもらい帰った

今日二度も暴走バイクを見た
天地先生はあのまま自ら歩くと言って病院へ行った
流石は体育教師だけあって体力は半端ない
俺は足の震えが止まらなかった

立花さんは大丈夫だろうか?
いや、大丈夫だろう
何故か彼女は冷静に見えた
あんな事故を目撃しても、冷静に、……



冷静すぎないだろうか?

俺たちが轢かれる可能性は十分にあったのに
そう、殺されていたかもしれないのに







翌日、怜が轢かれかけた事は伏せられたものの、
第二の…いや第三の事故が起きかけたことは知らされた
そもそも怜は学校に来てはいなかったし、
言ったところで誰も詳細なんて聞きにいかないだろう

保護者同伴での登下校が指示され、
出来ない場合は教師がつくこととなった

もう、誰がみてもわかる


……俺たち藤崎中学生は何者かに狙われている




俺は保健室に呼ばれた
保健室には緊急のけが人や病人などはいなかったらしく
そこにいた数人が、教室に戻された


「昨日は眠れたか?」
「はい…いえ、ちょっと」寝付けなかった
「まぁ、そうだろうね」あんなことがあったのだから
羽野先生がカルテのようなものに何か書き込んでいる
「食欲はどうだった?」
「いつもよりちょっと少ない気がしました」
「う~ん、まぁこういうのはゆっくりまったりしていくのが一番だからね」
「ゆっくりまったり…ですか?」
開け放った窓からの風がカーテンを揺らしていた
ふと時計を見ると、もうすぐ放課が終わる時間だ
羽野先生もそれに気付いたのだろう
ペンを置き、俺の方をしっかりと向いた
「何か…急に事故の事を思い出すとか震えが止まらないとか
 ちょっとでもいつもと違う感じになったらいつでもおいで」
「わかりました」

欠席している怜が轢かれかけたなんてことは一切広がらず
代わりに俺と立花さんが事故を見たってことが広がってしまったらしい
その日の放課は保健室に行った以外は、級友たちに囲まれることとなった

「で、どうだったんだよ」
「犯人見たのか?」
「誰か轢かれたのか?」
矢継ぎ早に来る質問

チャイムが鳴るたびに俺と立花さんは顔を見合わせ苦笑した




もう一度、犯人に会いたい

そんな思いが次第に募ってきた
あの時、俺がしっかりしていれば、重要な証拠を手にすることができたのに
もう一度会って、その顔をしっかりと脳裏に焼き付けたい

「あ」

カラン
筆が落ちる

それを拾うは、細い女性の腕…美術の山崎(やまざき)先生だった
「久遠君?大丈夫?」
山崎先生にも事件の話は伝わっているのだろう
ボソリと心配そうな声が聞こえた
「大丈夫です」ありがとうございます


赤赤赤
白白白

昨日のバイクの事ばかりが思い浮かぶ
写生のはずがホラーの絵を描いている気分になる
この木が赤くて、空の白はバイクの白
気が滅入ってくる

俺は山崎先生に一言言って、保健室に行くことにした



シンとした下駄箱、廊下
静寂だけが響き渡る

「そこ、こんな時間に何してる?」

上から男性の声がした
「今は、授業中だ」
カツカツと階段を下りる音がする
「ちょっと保健室に…」
「クラスと名前を言え」
「2-Aの久遠です」
「久遠?」
考え込みつつもマジマジと俺を見る数学の小池(こいけ)先生
やはり、気分が悪いくらいで保健室は駄目だったか、と諦めた

小池先生は数学の先生であると同時に生徒指導の先生でもある
先生が厳しい事は有名で、皆数学の授業だけは一切の私語がない

こうやって授業のない時間に校舎を回っているのも
そういう理由らしい

サボリなんて見つかったら、指導室で叱られるのは逃れられない
尤も俺はサボる気などこれっぽっちもないのだが


時を動かしたのは意外な一言だった
「あぁ、事故にあった生徒か」まぁ、いいだろう
渋々と言った感じに、小池先生は去って行った

別に悪い事はしていないのに安堵する俺
どうもああいう先生は苦手だ

保健室に入ると、そこには数人の生徒がいた
------
う~ん、全然雰囲気すら出ねぇ…
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