戦え突き進め

今日は立冬なそうな
これから冬本番ってところだろうか？




藤崎ストーリーに
こんな副題とかどうだろう

「殺しのドリンクはいかがでしょう？」（笑）

……誰も死んでないけど

－－－－－－

まさかの試合中断に皆が驚いていた
倒れたのは東雲のチーム3人
強い吐き気や脈拍上昇、呼吸困難を起こしていたようだ

休憩中にドリンクを飲んだ直後らしい

藤崎の先生と東雲の先生が何かを話している
生徒たちは、訳も分からずただベンチに集まっていた

「どう思う？名探偵」
海寺が口を開く
「誰だ？名探偵って」
「お前だよ、久遠」
「何で俺が…」
「数々の事件を解決してきたじゃないか」
「まだ、2件だよ」

あれだけで名探偵なんて、世界の名探偵に失礼だ
そんなことを思いながら、それでも考えは止まらなかった

恐らく、これは
「毒物が混入したんだな」
「え…?」
神崎さんがペットボトルを片手に笑いかけてきた
「この水変な味がしたからね…調べれば何の毒が判るはずだ」

そういえば、さっきこの人、水を飲もうとして少ししか飲まなかったな…
気付いたのか、気付いていたのか

皇が真剣な表情で話しかけてきた
「久遠、冗談抜きで、どう思う？」
「う～ん、いくら試合が白熱したとはいえ、試合中に
　ペットボトルに毒を入れるのは無理だある
　だから、きっとどこかで毒入りのペットボトルと入れ替えたか
　人目のつかない所でいれたか…」
「どうする？」
「とりあえず、ペットボトルの動きを辿ってみるか」
俺たちは東雲に貸している陸上部の部室に向かった


「ここです　この冷蔵庫です」
東雲のマネージャー林（はやし）さんが俺たちを案内する
「今日、行きに近くのスーパーでスポーツドリンクを買って
　ここで個人のボトルに移し替えました」
林さんは空になった2リットルのペットボトルを数本見せる
警察で調べれば、この2リットルボトルに毒があったかどうかはわかりそうだ
「移し替えたのは誰ですか?」
「私と高橋さんです」でも…
林さんは何かを思い悩むような表情を見せる
「何か？」

「あの…、先生に呼ばれて、私、途中で抜けたんです」
「つまり、高橋さんには一人になる時間があったと」
「私も有りました　高橋さんがお手洗いに行って
　迷ってしまったとかで数分私も一人でした」
お互いを思いやり、かばっているのだろう
俺だって、同級生の同じ部活の仲間を疑いたくない

そこへノックが響いた
「久遠君だったか？」
「神埼さん？」
「本当に探偵なんだね」もう調査を始めている
クスッと笑われてしまった
「探偵なんかじゃないですよ」
「俺からも解決をお願いするよ　御手洗たちが可哀相だ」
協力できることは協力するよ

「あ、あの…神埼さん…あれは…」
林さんが何かを言いたそうにしている
「そうだな　言っておくか」
「アレってなんだよ」
俺たちについてきていた海寺が怪訝な顔をする
「脅迫状だ」
「はぁ？」キョーハクジョー？


『試合ヲ中止シロ　サモナクバ恐ロシイ事ガ起コル』

恐らくPCで打たれただろう脅迫状
片仮名がその恐ろしさを醸し出していた
「これはいつ届いたんですか？」
「うん、藤崎との交流試合が決まった日だよ
　練習を終えて部室に戻ったらコレがあったんだ」
「指紋とかはついていなかったんですか？」
立花さんがひょこり顔を出す
「それが…封筒に入っていて、訳も分からずみんなで読んだから、きっと」
「犯人の指紋が消されたか、メンバーの指紋に混じったかという事か」
「残念ですね…」
がっかりとする立花さん
彼女も推理マニアなのだろうか？
それとも…
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今回は大きく前篇後編にわかれそう
3話はその前篇にあたる